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2017年良書10選 – 創業者の本棚(松谷編)

こんにちわ。まっつんです。間もなく2017年も終わりますね。

さて、Emooveでは日頃から「有名な社長の本棚とか社長が参考にしてた記事って気になるよね」議論があったので、「松谷が2017年に読んでよかったと思う本と記事」というあんまりニーズがなさそうな領域でコンテンツを作ってみました。

並び順として「世界の視点→経営の視点→人間(個)の視点」という流れピックしましたが、結果的に人間の視点が多くなっちゃったのはやはり僕が人間心理に興味が強いからでしょうね。

それでは早速いってみましょう。

①、お金2.0 

今年読んだ本の中ではズバ抜けて面白かったです。

未来を「感情」「テクノロジー」「お金」という軸から捉えるという前置きから、普遍学という切り口で世の中の動きをミクロ(脳細胞) ⇆ マクロ(自然界/国家運営) ⇆ 時間軸(紀元前〜現代)と縦横無尽な視点で分析してます。メタップスの佐藤さん、化物級の知識人です。

「プラットフォーマーの創設者は経済思想家としての側面がある」という漠然とした仮説がずっとありましたが、それが確信に変わりました。これからの起業家はICOやトークエコノミーを事業に組み込む事で国家経営に近い側面を持つようになるでしょうね。

IT産業で、ある程度資本をコントロール出来るポジションに立つ人はマジに必読だと思います。

②、最強CFO列伝

CFOの実務を物語のように読む事が出来る良書です。第1部では、CFOの起源に始まり、第2部ではデュポン、GM、GE、マリオット、コカコーラなどを題材にCFOが企業価値を最大化させたプロセスを追体験できます。

MM理論、rレート、PBRなど基本的なファイナンス知識が合った方がより面白く読めると思うので「ざっくり分かるファイナンス」バリエーションの教科書」など事前に読んでおくと良さげです。

③、取締役会の仕事 

意外と取締役会の仕事ってweb上で情報収集できない領域なので、体系的にインプットするのに良い書籍だと思います。

2005年のP&Gによる570億ドルのジレット買収劇の裏側で行われた取締役会と経営陣の検討プロセスなど読んでいて示唆があります。

取締役会が機能しているか?をチェックするためのかなり細かいチェックリストまで付いてるのが嬉しいところ。

④、Airbnb Story 大胆なアイデアを生み、困難を乗り越え、超人気サービスをつくる方法

Airbnbの創業ストーリーで、無名で経験もない3人の創業者がいかに時価総額3兆円の会社を創り上げたか?という物語です。個人的に同時期に販売された「Facebook 不屈の未来戦略」よりは面白く読めました。(フェーズの問題ですかね)

特に印象に残ってるのが2つで1つ目がCEOのチェスキーの「胆力」「知的好奇心」「素直さ」です。

CEOとしての経験がなかった彼が4,000名を超えるAirbnbを率いていられるのは、諦めない胆力、そして応援団かのように彼を助けるメンター達、メンターを質問攻めにして視座を高め続ける知的努力、インプットした一次情報をガンガン経営に活かす柔軟さによるものだという事を追体験を持って感じる事ができます。

構造的に経営者には視座を高めてくれる(同じ時間軸で会社を見てる人)が社内にあまり存在しないため、どれだけ周りが助けてくれるか?指南してくれる社外の仲間を増やすか?というのは重要な要素だなと改めて思いました。

そして学びの2点目はコミュニティに関する哲学です。Airbnbの持つコミュニティファースト的な考え方はTripsnapでも共通する考え方で、「ホスピタリティを民主化する」という考え方や専門部隊が190を超える都市のホストと定期的にしっかりコミュニケーションを取るという一見非合理な投資の仕方など、打ち手として参考になります。

結局、ユーザー体験の追求という究極の共通ミッションを持ったコミュニティの文化形成は実行難易度が超絶に高く、長期で考えると最大の参入障壁になるんですよね。

グローバルで統一されたコミュニティに宿る文化こそが彼らの最強の武器(資産)だと思います。

⑤、ネットコミュニティ戦略 – ビジネスに直結した「場」を作る

コミュニティ戦略繋がりでもう1冊。こちらは1991年に創刊された本ですが、YelpやAirbnbなどシリコンバレーのコミュニティ要素を持ったスタートアップ経営者たちのバイブルだそうです。

コミュニティの定義や所属する人のロールなどはコンテキストによって変わるため正解はありませんが、熱狂するコミュニティ作りおいてある程度のレベルまで再現性が効く共通項が存在しており、本書はそれらを網羅的に解説してくれています

日本でも読めるめちゃくちゃ読んでて面白かった記事もセットで紹介しておきます。

【佐渡島庸平】熱が持続する場、持続しない場の境界線

※この記事でついにNewspicksプレミアム会員になってしまいました。

【保存版】「クラシル」「北欧、暮らしの道具店」「メルカリアッテ」から学ぶ”世界観の作り方”(全7回)

⑥、データ・ドリブン・マーケティング-最低限知っておくべき15の指標

Amazon社員の教科書になっている一冊。マーケティングで絶対抑えておくべき指標が細かな事例と共に説明されてます。

真新しい概念はそこまで出てきませんが、マーケティング畑出身ではないため何となくの把握で済ませていた部分もあり「あ、そういう事だったのね」という小さな発見が多い本でした。特にアトリビューションの部分とかは初めてちゃんと勉強したなって感じです(遅)

どっち載せるか迷いましたが今更ながら今年読んだ「統計学が最強の学問である」の実践編ビジネス編も相当よかったです。

⑦、成人発達理論による 能力の成長(マネージャー必読)

「成長」という抽象概念を分かり易く体系化した本です。今年読んで2番目に面白かった本かも。

「無意識の言語化」というプロセスは重要な考え方で、スポーツもビジネスも同じだなと思うと同時に、いかに組織の仕組みとして再現させていくか?というのが経営者に求められる次のアクションでしょう。

成長とフィードバックは切っても切れないものなので、下記のフィードバック入門とセットで読む良さそうです。

⑧、フィードバック入門(マネージャー必読)

1on1を行ううえで、かなりテクニカルな内容まで踏み込んでいるため明日から使える実用書です。1on1の重要性はIT業界では浸透しつつあると思いますが、具体的にどうするか?という部分の指南書としてはまさにうってつけの入門書でございます。

Yahooの1on1」や「1分間マネージャー」とセットで読むとより学習効率がいいかもしれません。この2冊も普通にオススメです。

ちなみにこの2つの記事も超絶参考になるので紹介しておきます。

効果的な 1 on 1 ミーティングのためにマネージャができること

1on1における質問リスト100(英語ですが、量が凄い)

⑨、ファスト&スロー あなたの意思決定はどのように決まるか?※

「人間の意思決定がいかに無意識に行われているか?」という事を心理学の研究結果から探求した一冊。人間の無意識にフォーカスした名著でいうと「影響力の武器」などがありますが、あの本を「対他人」で応用が効く本だとすると、この本は「対自分」に応用が効く本だと思います。

人間は生存するためにDNAレベルで知的努力を抑えるようにプログラミングされているため、「過去の成功経験こそが真」だと捉える傾向があるという事が統計的に証明されてます

旧日本軍の研究史でベストセラーとなった「失敗の本質」でも言及されてますが、組織上層レイヤーが過去の経験をベースに決断してしまう状況は歴史的に見ても往々にしてよく起こる事であり、人間の本質だとも言えます。

感情が絡んでくる問題なので、中々難しいテーマだとは思いますが…。その感情こそがバイアスの源なんですよね。

ミーハー感ありますが、「無意識の思考習慣の認知」という文脈で言うと「Search Incide Yourself」も一読に値する良書でした。EQとはメタ的な自己認識と統制なり。

⑩、何故人と組織は変われないのか?

「リーダーとしてこうしたらどう?」というHow to系のテクニカルなアドバイスに即効性がない理由を、その人が抱える感情の根っこ(=不安)を探求する事で突き止めようとするアプローチがリアルな実例と共に描かれています。300ページを超える大作ですけど、面白過ぎてあっという間に読めちゃいます。

知性の3フェーズ論は興味深い内容で社内の共通認識として持っておきたい概念でしたので、別途こちらのブログでまとめました。「心理的安全への警報」

人や組織を変えるためには、相当なエネルギーと時間を使って、しっかりと向き合い続ける覚悟が重要なんだなという当たり前の事実かもしれませんが改めて感じました。

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はい!以上が今年読んだオススメ10選(+α)でした!

ただ本よりもネットで読む記事の方がインプットの量としては格段に多いんですよね。「知識ノート」の中身を見返すと分量として本が3割、ネット記事が7割って感じなので、オススメ記事リストみたいなの創って皆で共有したら面白そうですね。

あと別件になりますがクラウドワークスさんがやっていらっしゃるように、社内の共通言語を増やすうえで、読書合宿ってめちゃくちゃ有効な施策だと思うのでいつかやりたいですね。ということで、やります。

おしまい〜。

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